保登ショコラの気ままにアニゲー感想

個人的に好きなアニメやゲームについての感想や考察を書くブログ。1番の推しキャラはごちうさのココアです!

『えんどろ〜!』 感想 ラストのストーリーとOPの繋がりに感動 後編

前回の続きです。

前回の記事はこちら↓

verspielt.hatenablog.jp 

前回は『えんどろ〜!』11話まで話の簡単にまとめました。

ここからは、いよいよ最終回の話へと移ります。ユーシャたちはマオに連れていかれたローナを助けるために魔王城へと向かいます。しかし、その道中でメイゴに勇者と魔王の真実を聞かされます。その真実とは、魔王とは復活しては倒されを繰り返す運命で、勇者も魔王の力を削り続けるシステムの一部だったということです。この運命は他の全ての勇者と魔王のお話にも通ずるとも考えられました。さらに、マオちゃんは魔王の最後の力で、倒されれば次からはもう復活できません。ちなみに、それを聞いたマオちゃんは魔王城でヤケになっていました(笑)。

 

そして、それを聞いたユーシャたちは大切なマオちゃんを倒すことを拒否します。マオはこのままでは魔王の力が復活して世界を滅ぼしてしまうため、倒されることを望みます。

 

そこで、何を考えたのかユーシャは勇者の剣をチビちゃんに食べさせました(笑)。しかし、メイゴもまたマオちゃんをチビちゃんの口に放り込みます。どうやらチビちゃんには物事の概念を食べる力があるらしく、それによって勇者と魔王の運命は断ち切られました。言われてみれば、11話で登場したメイゴちゃんがゴーレムなのにプニプニと柔らかかったり、感情や意思がある様子だったのは、チビちゃんの概念消去の力の伏線だったのかもしれません。また、ユーシャが前の記憶で使った「禁断の魔法」はチビちゃんを次元の狭間から解き放ってしまう可能性があるから「禁断」だったのではないかと、僕は考えています。となると、光の賢者さん何者?(笑)ともなりますけどね。

 

何はともあれ、これでマオちゃんは消えることなく救われハッピーエンドです。キャラクターも視聴者も誰も不幸にならない素晴らしいアニメだったと思います。おそらくタイトルの『えんどろ〜!』にはエンドロール(end roll)だけでなく、エンド ロール(end role)の意味もあるのでしょう。終わる役目、つまりユーシャとマオが背負っていた勇者と魔王という運命の役目が終わったとのだと考えられます。

 

そして、僕がこのアニメで最も感動したのが最終回のラスト。ユーシャたちが学校に登校しているシーンで、OP曲が挿入歌として流れています。そのOPのCメロの歌詞がこちらです。

「わすれもの」思い出したよ

運命とかじゃないんだろ〜な

迷子のなかまを

めでたいしの奥には置いてかないから!

 

えんどろ〜る!より引用

「迷子のなかま」とはおそらくマオちゃんのことでしょう。また「めでたし」とは、魔王を倒した勇者物語の一般的な終わり方の「めでたしめでたし」のこと。つまり、いわゆる一般的なハッピーエンドでは、マオちゃんを勇者に倒される逃れられない運命、あるいは世界を滅ぼした後の孤独に置いていってしまうため、「そんなバッドエンドには置いていかないからね」というユーシャたちのメッセージが歌詞に込められているのだと、僕は思いました。

 

また「わすれもの」の意味ですが、これはユーシャが勇者になりたかった理由を指していると、僕は思いました。最終回でユーシャは自分がなぜ勇者になりたかったのか振り返ります。そして、今まで「わすれていた」自分が勇者になりたかった理由を思い出します。その理由とは「みんな楽しく笑っていてほしいから」です。これは1話の冒頭でもユーシャ自身が言っています。つまり「運命」通りに魔王を倒したいからとかではなく、「みんな楽しく笑っていてほしいから」勇者になりたかったのです。そして、その「みんな」には当然マオちゃんも含まれています。

 

以上のような、ラストのストーリーとOPの歌詞のリンクに僕は本当に感動させられました。

 

この『えんどろ〜!』という物語はマオちゃんを魔王という運命から救い出し、さらにユーシャが勇者の運命に囚われず、ユーシャがなりたい勇者になるための作品だと、僕は思いました。そのため、アニメの最後ではユーシャは勇者の剣(勇者としての運命を背負った証?)を手放したにも関わらず、もう一度勇者を目指すと宣言しています。

 

これからもユーシャたちの冒険と日常は続いていくことでしょう。

 

長々と語ってきましたが結論。

ユーシャちゃんマジ天使。