保登ショコラの気ままにアニゲー感想

個人的に好きなアニメやゲームについての感想や考察を書くブログ。1番の推しキャラはごちうさのココアです!

『冴えない彼女の育てかた』の魅力

今回は、現在劇場版『冴えない彼女の育てかたFine』が公開中であることに因んで、『冴えない彼女の育てかた』(以下冴えカノ)の僕が思う魅力を伝えていくことにします。

 

キャラクターたちによる掛け合い

といっても、僕個人としては『冴えカノ』の面白さはこの一点に尽きると思っています。

この作品は、キャラクターたちによる会話劇がとにかく可愛くて、笑えて、ときに切ない。そんなアニメとなっています。

 

ここからは、そんな冴えカノのキャラクターたちによる掛け合いのパターンを、大きく3つに分けてその魅力を語っていきます。

 

ヒロインたちのあらゆる表情が見られる可愛い掛け合い

まずは、ヒロインたちの可愛らしい掛け合いです。

中でも、詩羽先輩と英梨々という2人の女の子が繰り広げる掛け合い、と言うよりも罵り合い(笑)が本当に可愛い。2人共、主人公である倫也に好意を抱いているのですが、お互いそのことを知っているため、話す度に修羅場に入ってしまいます(笑)。そこに倫也も巻き込まれたり、仲裁に入ったりする場面も多く、そんな倫也の言葉に怒ったり、照れたり、嫉妬したりと色んな表情を見せてくれて、とても可愛いです。

このように、ヒロインたち同士はもちろん、ヒロインと主人公倫也の会話も女の子たちの様々な表情をうまく引き出してくれています。

そして、この要素が特に強いのが、メインヒロインである恵と倫也の掛け合いです。

倫也が自身の感情を前面に押し出して語るキャラであるのに対して、恵は自分の感情がほとんど面に出てきません。そんな2人によるかなり温度差のある掛け合いが面白く、また、熱く語る倫也に素っ気なく返事する恵がとても可愛いです。

そんな恵ですが、倫也たちと一緒にゲーム作りをしていく中で、彼女の中でも徐々に変化が生じます。彼女も少しずつ自分の気持ちを相手にぶつけるようになり、また倫也に対する思いも変わってきました。

そんな恵と倫也の掛け合いで、僕が1番気に入っているところが、

 

メタ発言などを盛り込んだギャグテイストな掛け合い

冴えカノは、本当にメタ発言が多いです。隙があればメタネタを入れてきます。しかし、そのメタ発言がどれも絶妙にセンスがあるためかなり笑えます。

主人公のあらすじ紹介にヒロインが乱入したり、出番の少ないキャラクターに対し、作中のキャラが「出番が少ない」と煽ったり、また○話や○パートといった用語も当たり前のように飛び交います(笑)。さらに、ラノベやラブコメに対する自虐ネタも盛り込ませており、似たジャンルの作品を作るというストーリーだったからこそ、笑えるポイントが多かったです(笑)。

また、この作品のキャラクターたちは割と辛辣な皮肉や毒舌を発することが多いです(笑)。可愛さのところでも言いましたが、特に詩羽先輩と英梨々による掛け合い(罵り合い)が互いにかなり酷く笑わせてくれます。その際も、黒髪ロング先輩キャラや金髪ツインテール幼馴染キャラなど、メタ的な罵倒を繰り返していて面白いです。

他にも、倫也と恵の掛け合いも面白く、倫也が恵に「いや女の子に向かってそれは...」と思うような言葉を投げかけ続けるのに対し、それをさらっと皮肉で受け流したりする恵がとても笑えます。なんだかんだ、息のあった良いコンビ(夫婦)だと思わせてくれるシーンが多く微笑ましいです。

 

キャラクターの心情を描写したシリアスな掛け合い

冴えカノは可愛さや笑いだけでなく、クリエイターとしての葛藤や苦悩も丁寧に描かれており、そこも魅力の1つだと思います。

特に、この要素が強く描かれているキャラクターは、詩羽先輩と英梨々でしょう。

ラノベ作家である詩羽先輩は、小説のシナリオを書くことにおいてはプロです。しかし、この作品で主人公たちが作り上げようとしているものはあくまでゲームであり、詩羽先輩が依頼されたのはゲームシナリオでした。こうした媒体の違いだったり、また詩羽先輩と倫也でシナリオの方向性がズレることもあって、2人の意見が食い違うことも何度かありました。

また、イラストレーターである英梨々も物語の中で大きな葛藤を抱えることになります。それは自身の成長と締め切り、そして倫也のどちらを選ぶかです。英梨々は自身の成長、言い換えれば倫也にとっての1番のイラストレーターにために、締め切りギリギリまで絵のクオリティにこだわり、また倫也のサークルを抜け、より高いレベルを求められる環境へと身を移す道を選びます。その中で描かれる英々梨はもちろん、倫也の心境も見どころです。

そして、やはり僕が個人的に一番気に入っているのは、放送室における倫也と恵の仲直りの場面です。

すれ違いによって、恵を怒らせてしまった倫也。そんな倫也が、なんとかして恵と仲直りしようと試みる場面ですが、ここが本当に泣けました。初めは倫也の熱苦しさや勘違いもあり、ギャグシーンかなと思いましたが、そこから唐突に核心に迫る倫也。この緩急がほんとズルいですよね(笑)。恵のサークルに対する想いがよく伝わるとともに、ゲーム制作を通じることで生じた恵の変化も感じ取れる素晴らしいシーンでした。

 

今回の記事は以上です。

劇場版『冴えない彼女の育てかたFine』は、まだ公開中ですので、ぜひ足を運んでみてください。その際は、事前にアニメや原作小説に目を通しておくことをオススメします!